ドイツのチューナー、ビリー・ケーニッヒさんがチューンナップしたフェラーリの中でも、多分一番ポピュラーだと思われるのが、このコンペティションです。ベースは勿論、フェラーリテスタロッサ。の、水平対向１２気筒に、アルバート社製ツインターボと、アルブレックスコンプレッサーと呼ばれる特殊なスーパーチャージャーの２本立て、ツインチャージャーを超強引に取り付け。出力は最高で８００馬力!!、最高速度３５０ｋｍ/ｈ!!!なスーパー（バカ）カー。まさに開いた口が塞がらないです。

ボディも徹底的に軽量化。族車並のド派手エアロも凶悪な性能の裏付けがあってのスタイルなのが怖い。ドイツ人が本気出すと大変な事になる見本みたいな感じか？

今でこそ国産のＲＢ26とかもチューンナップで大馬力を出しまくってますが、高校生当時この車の事を知った時は、もー衝撃的。1000馬力を超すターボＦ１とかと同様、相当刷り込まれてます。なんとなく人間がコントロール出来る能力超えちゃってるとか、選ばれた人間しか扱えない所とかモーターヘッドみたいだし。

まあ、なによりカッコイイのが一番の要因なんですけどね。ノーマルのテスタロッサも良いですが、やはりケーニッヒ。サイドのスリットを無くし超ワイド化、スリークライト。Ｆ４０風のリアウイング、グラスルーフの中に見えるエンジンと、うーん超カッコイイす。

キットは多分、世界で唯一ケーニッヒのプラモデルを出してるフジミ製。これは本気でエライ！キットの完成度も当時のフジミの技術力の高さを象徴するような素晴らしい物です。マテルの版権独占の余波で、今一手に入りづらいのが問題です。が、そこは流石フジミで、これはケーニッヒでフェラーリではアリマセンとか言いつつ再販したのが97年頃。高校当時買いそびれちゃって悔しかったので、その時買ったのでした。なんか昔から出回り悪かったよーな印象があります。

で、キットの製作については・・・

それと、当時のフジミのキットに有りがちなのが、やはり車高が高くてかっこ悪い。ので、仮組みしながら、直します。具体的には、サスアームは、ロワアームを根元でカットして真鍮線で軸打ちして、角度をつけて取り付ける一般的？な方法。ただしこのキットはタイヤハウスの内側に干渉して角度が付けられないので、アッパーアームはアームの中ほどでカット。タイヤハウスに直接取り付け。見えないトコだと割り切って工作して有ります。効果のほうはご覧の通り。相当精悍な感じになったと自負してる所。

インテリアはキットのままでも充分なディテール。シートはベルトのモールドをリューターで削り落として、モデラーズ製に交換してます。割と見せ場なエンジンは若干ディーテールアップしてます。サージタンク、赤いヘッドカバーも丁寧に塗り分けて、プラグコードも取り付けてみる。実は結構中が見えるので効果的です。

続いて塗装〜。表面処理を入念にした後、フィニッシャーズのファンデーションピンク。荒れた所を水研ぎして、同リッチレッド。赤は塗り方が難しいですが、好みの濃さが出た所で止めちゃう。ケーニッヒステッカーはキットのデカールとヨロズヤ製５１２ＢＢを作った残りの秘蔵のデカールを使用。その後、いつものオートクリアー。充分に乾燥させた後、コンパウンドで磨きだし。ないつものフィニッシュ。それと、今回始めて使ったのが、ハセガワのコーティングポリマー。これは凄くいいですね。

インテリア、シャーシは場所によって、タイヤブラック、カーボンブラックマット、ただのつや消し黒と、いろいろ塗り分けてみる。

小物関係ですが、ワイパーはモデラーズ製。タミヤのテスタロッサのワイパーを見ながらサイズを合わせます。ライト類は付属のミラーシールがいい感じ。ウインカーランプは、メタルックと使い分けると効果的。フロントグリルの所はマスキングがヘタクソなので、黒のカラーデカールを貼り付けるとキレイに仕上がります。ホイルは、墨入れして綿棒で磨くとミョーに質感が出る。スポークの金は筆塗り、ちょい汚いかな・・

最後に窓ガラスを取り付け。合いが良いし、透明度も高いので、問題なし。ただエンジンのグラスルーフはキズがかなり酷かったので、コンパウンドで磨いとく。

で、完成。これは本気でカッコいい。ちょうどいいタイミングでフジミが再販するみたいで、ちょっと援護射撃風かも？